金魚飼育
金魚を飼育しています。
新潟の地金で“たまさば”という種類です。
ある日、近くのホームセンターにでかけた際、ペットコーナーで硫金に似た姿にもかかわらず、尾ひれが鮒尾の金魚を見つけました。
硫金の尾は通常二枚に分かれて、ひらひらしています。
鮒尾とは、鮒のように尾が一枚のものを言います。
この金魚が一目で気に入りました。
購入意欲が湧いたのですが、結構高価ですし、飼育の準備もなかったことにため、その日は購入しませんでした。
家に帰って、その金魚の種類を調べました。
“たまさば”という種類の金魚のようでした。
“たまさば”は新潟県の金魚で、新潟では普通の金魚らしいことが分かりました。
地元新潟では特別高価な金魚でもないらしいのです。
そこでオークションを覗いてみると、新潟の方が“たまさば”を出品していました。
値段は手ごろでしたが、数が多く、20匹弱で出品されていました。
また、オークションで生き物を購入した経験がないこともあり躊躇しました。
オークションの写真を見ていると本当に綺麗な金魚です。
後日、オークションに出品されているその新潟の金魚を眺めていました。
本当に綺麗な金魚に見えます。
悩む。
どうしよう。
気がついたら、クリックしていました。
衝動入札。
ネット、怖いです。
今は、“たまさば”を飼い始めてから2年半になります。
リビングの水槽に5匹、裏庭にあるプラ舟に12匹飼育しています。
金魚の飼育を始めたのは、10年以上前からです。
庭に睡蓮鉢を置いて、1匹~2匹の金魚を飼っていました。
睡蓮鉢での金魚飼育は失敗ばかりでした。
カラスに襲われたこともあります。
病気で死なせたこともあります。
特に日中に日が当たる睡蓮鉢での飼育はうまくいきませんでした。
日陰に置いた睡蓮鉢の金魚は長生きしました。
今は、庭に水練鉢が二つあり、メダカが棲息しています。
何を残すのか
この経験から学び、このような災害が将来に発生しても、その被害が最小限になるように、知恵を残すことは、この大災害を経験した我々の義務だと思います。
この大災害の経験を記録として残すことの重要性は疑いませんが、それだけでは、力不足ではないかと思います。
知恵は、形として残さなければ、未来に継承していくことは出来ないのではないでしょうか。
知恵を形として残すためには、どのような手段が考えられるでしょうか。
法という手段があります。
金鯖は、法制度として今回の大災害から学んだ知恵を残すことが重要だと思います。
法制度として残しても、永遠に引き継がれる保証はありませんが。
地震による被害は、建築基準法の強化として、過去から残されてきました。
今回の大災害もそのような形で残すことが出来るように思います。
一方、津波はどうでしょうか。
将来の津波被害に備えるには、どのような法制度の改正が必要でしょうか。
私は、土地利用を制限する法律である都市計画法や、土地の利用を結果として制約する税法、そして建築基準法が改正の対象となると思います。
近い将来に、南海沖地震が喧伝されています。
そして、この地震が発生した場合の、津波被害の予測も立てられています。
津波被害を少なくするためには、この津波襲来地域に住む人の人口を減らすことや、この地域の建物を津波への防災力を持ったものに改築することが考えられます。
津波襲来地域の居住人口を減らすためには、都市計画法による建築制限があります。
例えば、津波襲来地域は工業地域や商業地域に指定し、住居専用地域には指定しないことが考えられます。
税制でのコントロールも考えられます。
津波襲来地域の固定資産税を高くすることです。
津波襲来地域には多くの防災投資が必要になります。
そのことを考えれば、津波襲来地域の固定資産税を高くすることは合理的です。
今すぐに固定資産税を高くすることは、住人の反対を考えると難しいことだと思えますが、将来の変更をアナウンスすることは可能ではないでしょうか。
例えば、今から50年後から徐々に固定資産税を高くするというようなアナウンスであれば、住人の反対も少なくなるでしょう。
固定資産税が将来高くなることが分かっていれば、そこに居住する人は自然に減少します。
津波襲来地域の建築物には対津波用の建築を強制することが出来ます。
例えば、津波襲来地域に建設する建築物には、コンクリート製の20m以上の高さを強制することができれば、津波への防災力は格段に上がります。
では、政府はどのような対応を行っているでしょうか。
現状においては、政府は公共事業で解決する方向に見えます。
しかし、公共事業でコンクリートで巨大な防波堤を作っても、無駄なお金が費えるだけです。
今コンクリートの防波堤を作っても、1000年先には風化して無くなっていることでしょう。
寺田寅彦さんは、災害は数十年に一回というような頻度で来襲するため、災害であって、毎日来襲するのであれば、災害にならないと著書に書かれています。
確かに、東北大震災が毎日であれば、津波が来るような場所に住まないでしょうし、家も強固な家が当たり前でしょう。
災害対策の基本は、この考え方だと思います。
要するに、災害が毎日来ると想定した街づくりをすれば良いということです。
毎日津波が来ると想定したとき、巨大な防波堤を作るでしょうか。
コンクリートの巨大な防波堤を作りたい理由はお金でしょう。
公共事業を行えば地元が喜びます。
地元の陳情に応えることがことが出来て、政治家も嬉しい。
短期的には津波対策になることも事実です。
しかし、津波の可能性は日本の全海岸にあります。
日本の全海岸を防波堤で埋め尽くすのでしょうか。
コンクリートではなく、法制度見直しによる、息の長い対策が必要だと思います。
知恵による解決こそが必要だと考えます。
何故、湾岸地域が人気
テレビニュースを見ていると、東京湾岸地域の高層マンションの人気が高いようです。
湾岸地域であれば、交通の便も良いですし、高層マンションからの眺めも素晴らしいでしょう。
その意味では、良く分かります。
しかし、災害への強度という視点で、湾岸地域の高層マンションを眺めると、評価は180度逆転します。
湾岸地域は地盤が脆弱です。
100年に一度というような強い地震が発生すると、震度7強という非常な強度の揺れに襲われます。
マンションは建築基準法に則って建設されているので安心と考える方もいらっしゃると思いますが、その考え方は非常に甘い考え方です。
建設会社が持っている地震の揺れに関するデータは、僅か過去数十年のものです。
そのデータを頼りに、設計しています。
過去数十年に例のない揺れ方の地震が発生した場合、高層マンションが倒壊しないという保証はどこにもありません。
また、設計は正しくとも、施工が正しいとは限りません。
施工は人が行うことですから、当然、間違います。
今の日本人は根拠の無い「日本品質」という言葉を妄信しています。
間違いや手抜きはあり得ないと信じているようです。
しかし、残念ながら、そのようなことはありません。
世の中は、間違いだらけです。
少なくとも、企業での勤務経験のある人は、体で分かっている筈です。
東日本大震災において、高層マンションに居住されていた方は非常に困ったようです。
災害で電気がとまると、エレベーターも止まります。
そうなると、高層マンションの高層階は地獄です。
「朝三暮四」という故事成語があります。高校生の時に、学校で勉強した覚えがあります。
猿使いの人が居ます。
今まで朝に4つ、夜に4つの餌を与えていましたが、経済的に困難となり、餌を一つ減らすことにしました。
そこで、猿に「朝3つ、夜4つ」の餌にすると提案しました。
すると、猿は餌が減らされることに大騒ぎをしました。
そこで、猿使いは、「朝4つ、夜3つ」でどうだと猿に提案しました。
すると、猿は手を叩いて喜んだ。という話です。
金鯖を含めてすべての人はこの猿です。
目の前の利益や損には大きく反応するのに、未来の利益やリスクを低く見積もります。
要するに、多くの人は、不確かな将来の大きなリスクよりも、目の前にある便利でファッショナブルな暮らしを選択するということです。
高校在学中、金鯖はこの故事成語を勉強して、その意味が良く分かりませんでした。
しかし、今の金鯖は、「朝三暮四」が現実にいくらも転がっていることが分かります。
この「朝三暮四」という故事成語が出来た時代から、人の世は何も変わっていないことも分かります。
人は、数年前に経験した壮絶な東日本大震災という現実にも、何も学ばないという現実に愕然とすると同時に、それが人の逞しさとも思います。
しかし、この日本という国に住む以上、大地震は必ずやってきます。
誰も逃れることは出来ません。
俺は大丈夫という話ではないと思うのですが。
帰宅難民
東日本大震災では、首都圏で大量の帰宅難民が発生しました。
金鯖も、交通機関が全面停止
したため、震災当日は会社に泊まりました。
翌日の早朝、交通機関が復旧し、帰宅することが出来ました。
幸運だったのは、震災当時、会社のオフィスで勤務していたため、交通機関が全面停止したと分かったときに、オフィスに留まれたことです。
もし、外出先に出掛けていたりして、会社に留まることが出来なかったら、多くの人がそうであったように、駅などで寒い夜を過ごさざるを得なかったと思います。
東日本大震災では、首都圏は震源からかなりの距離がありました。
にもかかわらず、交通機関が停止し、帰宅難民が大量発生しました。
もし、大地震が首都圏を直撃したら、どのようになっていたでしょうか。
その場合を想定し、帰宅難民対策を考えました。
家族で、対応方針を話し合っておくことが大事です。
首都圏で働いている人々は、大地震が直撃した場合、帰宅難民となる可能性があるわけですから、事前に話し合っておくことが大事です。
首都圏を大地震が直撃した場合、通信網が破壊される可能性があります。東日本大震災においても、通話はできなくなりました。
大地震が直撃した場合は、その程度では済まない可能性があります。
家族と数日にわたって連絡が取れない事態もありえます。事前の話し合いは、両親が都心で勤務し、幼い子供や、要介護の病人や、老人が家に残される家庭の場合は、特に重要です。
近隣の人々や公的な機関に相談する必要があるかも知れません。
何の事前相談もなく、このような災害が発生した場合、最悪の事態になる可能性があります。
留まる。シェルターを確保する
政府や東京都は、首都圏を大地震が直撃した場合、帰宅しないで留まることを求めています。
もし、多くの人々が車や徒歩で帰宅を急いだ場合、道路は大渋滞になり、消防車や救急車などの緊急車両が通行できなくなり、二次災害の大規模化が引き起こすからです。
災害に遭遇した、人々にとっても、一旦留まることがベストです。
大地震が発生した場合、行動を起こす前に、情報が必要です。
各交通機関の状況が分からなくては、帰宅方法の選択ができません。
また、天気予報も重要です。
勤めている会社の状況や方針も確認する必要があります。帰宅ルートの線上において火災が発生している可能性や、道路が封鎖されている可能性もあります。
まずは、数日間留まれるシェルターを確保し、情報を収集することが必要です。
計画を立てる、準備する
シェルターを確保し、情報が収集できたら、計画を立てることが大事です。
交通機関の復旧が望めない場合は、徒歩での帰宅を検討することが必要になります。
一般には、家までの距離が10km以内であれば徒歩帰宅は問題ないといわれています。
30km以上であれば、徒歩帰宅は困難といわれます。
まずは、帰宅ルートの確認が必要です。
東日本大震災の場合は、多くの人が携帯やスマートフォンで帰宅ルートを知りました。
しかし、大地震が首都圏を直撃した場合は、携帯やスマートフォンが使える保障はありません。
電子機器に頼らない手段が必要です。
帰宅ルートに当たる道路が寸断されている場合もありえます。
迂回路を検討できる情報が必要です。
常に地図を携帯しておくことも必要かもしれません。
次に、足元です。
大震災後に歩くわけですから、窓ガラスの破片や、コンクリートの断片、様々な障害が待ち構えている可能性があります。
東日本大震災とは環境が異なっている可能性が高いと考える必要があります。
発生した地震の規模や、収集した情報から、帰宅への障害を予測し、様々な障害に対応できるように足元を強化する必要があります。
徒歩帰宅途中で怪我や捻挫などをしては、遭難する危険性も考えられます。
軽い捻挫であればテーピングで対応できます。
夜間での歩行が必要な場合は、明かりは必須です。
道路に障害物が散乱している状況であれば、明かりなしでの夜間行動は厳禁ではないでしょうか。
テーピング用のテープや、バンドエイドなどの準備も必要かもしれません。
次に、天候対応です。
熱波や雨風が予想できる場合は、準備が必須です。
傘やレインコート、給水用の水などの確保が必要になります。
トイレが必要になる場合もあります。
ナイロン袋が数枚あれば、役立つと言われます。
エネルギー備蓄
防災対策の備蓄として、水と食料を備蓄すれば万全かというと、そうではないと思います。
我が家では食料は穀物として備蓄しています。
米や大豆などの穀物を食べるためには火と水が必要になります。
金鯖は、水は常時240リットル備蓄しています。
2週間程度は、この備蓄で対応可能と計算しています。
一方、火の方です。
火がなければ、米や大豆が食べれないことは言うまでもありません。
我が家では、子供達が小さい間、よくキャンプに行きました。
今は行かなくなりましたが、キャンプ道具はあります。
キャンプではバーベキューをする関係で炭を良く購入していました。
エネルギーを家庭で備蓄する上で、ガスや油を大量に備蓄することは大変な危険を伴いますし、そのような危険な行為はできません。その点、炭は安全です。
今はキャンプには行かなくなりましたが、庭で七輪を使って魚を焼いたりします。
餅を焼いたりもします。
七輪で焼いた秋刀魚は美味しいです。
餅も、七輪で焼くと風情があっていいですね。
そういったことで、炭は日常的に使っています。
そのようなことがあって、炭を備蓄することにしました。
今は約60kgの炭を備蓄しています。
日常でも炭は使いますので、在庫が減れば追加購入して60kg程度の量を備蓄するようにしています。
炭の良いところは、保存にコストがかからず、ほぼ永久に使用可能なことです。
金鯖家の食料備蓄
金鯖は釣りが趣味なので、釣り餌の保存が必要です。
そのこともあり、200リットル収納できる冷凍ストッカーを購入しました。
冷凍ストッカーには、釣り餌以外に、食料備蓄として大豆30kgと玄米30kgを保存しています。
私が冷凍ストッカーを使っての備蓄を選択したについては、釣り餌保存以外にも大きな理由があります。
それは太陽光発電です。
現在我が家の屋根には年間6000Kwh発電できる太陽光発電システムが設置されています。
冷凍ストッカーの年間消費電力は300Kwhですから、屋根の太陽光発電システムが発電する電力量の5%にあたります。
年間6000円の冷凍ストッカーの電気代金は大きいと思いましたが、
太陽光発電システムの5%の電力で強力な食料備蓄が行えるのであれば、これはやるべきと考ました。
実際に、大きな冷凍ストッカーがあると、結構便利です。
安く購入できる冷凍食品や肉類の保存にも活用しています。
その後の感想です。
冷凍ストッカー設置から、約7年経過しています。
この7年の間、幸いにも私には大きな災害はなく、冷凍ストッカーに保存している食料も出番がありません。
何も出番がないと、少し寂しい感じもします。
おかしな話ですが。
7年も経過してくると、冷凍ストッカーの故障が気になります。
もし、冷凍ストッカーが故障したら、どうするのか。
今、故障したら、買い替えます。
もっと年を取ると考えが変わるかも。
明日のことは明日考えよう。
食料保存方法のまとめ
食料の保存方法として、一週間程度の食料備蓄であれば、継続性という問題はありますが、日常での食品ストックを増やすことで備蓄を行うローリングストック法が合理的です。
しかし、この方法の問題は、確実性と継続性です。
この問題点を克服して確実な食料備蓄を行うためには、ローリングストック法と長期保存法の併用がベストではないかと思います。
長期保存法には二つの選択肢があります。
一つはサバイバルフーズの購入です。
4万円弱の価格で、4人家族5日分(60食)の食料が確実に備蓄できます。
もう一つは、冷凍ストッカーを使って穀物の備蓄です。
日常から冷凍食品を使われるご家庭であれば、この方法も合理的な選択肢です。
冷凍ストッカーの半分くらいを穀物の備蓄に使用し、残り半分を通常の冷凍食品に使えます。
冷凍食品をうまく活用すると、家計の節約にもなります。
種子(穀物)の冷凍備蓄
食料保存として、もっと長期間の保存に耐える食料はないのか、調べてみました。
通常の保存食の保存期間は長くて五年程度です。
これでは短すぎます。
災害は百年、千年サイクルです。
この災害サイクルに合った食料保存期間を持つ食料保存方法を考えることが必要です。
探してみると、100年、1000年単位で保存可能な食料がありました。
種子です。
種子というと戸惑うかもしれませんが、お米や小麦、大豆などの穀物のことです。
種子は、低温乾燥保存することにより、超長期での保存が可能です。
低温とはいっても、特別な設備を要するような低温を必要としないようです。
家庭用の冷凍庫の一般的な温度で十分です。
ジーンバンクという施設があります。
植物の遺伝子を保存するために、種子を超長期に保存する施設です。
ジーンバンクでは家庭用の冷凍庫と同じマイナス20度で種子を保存しています。
家庭用の冷凍ストッカーという商品があります。
その名の通り、冷凍専用の保存庫です。
家庭用冷凍ストッカーは、家電専門店で手軽に購入できます。
値段もお安いです。
家庭用の冷凍ストッカーを購入し、食料用の種子(玄米、大豆、・・・)を保存すれば、穀物を超長期に保存することが出来ます。
この方法の優れているのは、食料の廃棄が発生しないことです。
玄米であれば、そのまま食べることもできますし、精米して白米として食べることも出ます。
無駄が発生しません。
冷凍ストッカーで備蓄できる穀物の量は、冷凍ストッカーの容量次第ですが、容量100リットルの小さいタイプで、50キロ程度の玄米が備蓄可能だと思います。
50キロの玄米が備蓄できると、4人家族で三週間分の食料に相当します。
冷凍保存の問題点は、保存に要する電気料金だと思います。
家庭用冷凍ストッカーの電気使用量を調べてみると、200リットル入る省エネタイプの年間電気使用量は300キロワットアワーでした。
電気料金に換算すると、6000円ほどになりそうです。
この電気料金は、災害用の備蓄にしか使用しないのであれば、もったいないようにも思いますが、日常の食品ストックにも活用できます。
うまく活用できれば、良い選択肢ではないでしょうか。
冷凍保存であるので、当然、電気が通電していなければ保存が出来ません。
従って、災害時に停電した場合、通常の冷凍食品は備蓄として意味がありません。
しかし、穀物の場合は本来保存食品であるため、通常温度であっても数ヶ月以上の保存が可能であり、停電期間が長期化しても問題なく食料として食べることが可能です。
もし、穀物を備蓄する場合は、水と燃料をセットで備蓄する必要があります。それと塩も。
穀物を食べるためには煮炊きする必要があるし、災害時には、水や燃料の供給がストップするからです。
長期備蓄を考える
確実に食料備蓄を実現するためには、長期に亘って保存可能な食料を備蓄したほうが間違いはないでしょう。
そこで、市販されている保存食を調べてみると、普通に販売されている保存食は、保存期間は長くて5年程度となっています。
これでは保存期間が短すぎます。
大量の保存食を消費しながら、5年単位で買い換えるのは現実的ではありません。
さらに調べてみると、最高に保存期間が長いものとしては、25年保存可能なサバイバルフーズという商品があります。
この商品であれば、25年単位で廃棄する前提で購入しても良いかもしれません。
4人家族5日分の食料(60食)が、4万円弱の値段で購入できます。
ちょっと高いですが、保険のつもりで、購入しておけば、いざというとき、役に立つかもしれません。
食料備蓄方法
食料備蓄の資料を読むと、備蓄方法として、ローリングストック法が推奨されていることが多いようです。
このローリングストック法は、日頃使う食料のストックを通常より多くして、うまく回転させながら、無理なく、ロスなく備蓄する方法だそうです。
例えば、お米の場合であれば、一回の購入で一ヶ月の使用量を購入するとして、全部消費してから購入するのでなく、半分消費したら購入するようにすることにより、常に最低でも半月分のお米をストックとして持つことができる様になります。
お米以外でも、スパゲッティーのように保存性の良い食品をそのように購入することにより、家庭でのストックを増やすことが出来ます。
このように購買サイクルを廻す事により、家庭で無理なく食料備蓄を行うことができます。
お米、スパゲッティー、インスタントラーメンの3種類だけでも、このような購買サイクルを回して、ローリングストック法で備蓄できれば、効果は確実にあると思います。
家庭での食料備蓄の一番の問題は、継続性にあると思います。
保存性の高い食品を常に一定以上の分量を備蓄することは問題なく出来そうにも思えますが、人の危機意識は長続きしません。
大災害が起こると、その後暫くは、備蓄に注意を払いますが、1年2年経つとすっかり忘れてしまいます。
これは、仕方のないことだと思います。
日々、忙しい生活を送っている中で、身の回りには次々と問題が発生します。
その中で、災害への危機意識はどんどん風化していきます。
しかも、現代日本のように高度に流通が発達した中で日々の生活を送っていると、普通の日常生活であれば、保存ということを考える必要がありません。
逆に、多くの食品は鮮度の高い状態で食べたほうが美味しいという現実もあります。
お米も精米後は酸化によりどんどん劣化すると言われています。
多く購入することにより、無駄にしてしまうことも多いという現実もあります。
このように考えると、家庭での備蓄の継続性はかなり難しいのが現実であると思います。
しかし、食料備蓄の必要性は間違いなくあります。大きな危機が発生した後に後悔しても遅いのです。
今行う必要があります。
しかも確実に。
食糧備蓄量
一週間分、一ヶ月分の食料とは一体どれだけの分量でしょうか。
食料備蓄の基本となるお米で考えてみます。
大人一人当たりの必要カロリー量は、凡そ一日2000キロカロリーといわれています。
生米100グラムのカロリーが356キロカロリーですから、2000キロカロリーは生米で換算すると560グラム、3.7合という計算になります。
宮沢賢治の詩には、「一日玄米4号と味噌と少しの野菜を食べ・・。」と出てきます。
この詩ともピッタリ符合します。
一日あたり560グラムですから、一週間分の食料は、約4キロ。
一ヶ月では、約17キロという計算になります。
これを四人家族で計算すると、一週間分で16キロ、一ヶ月分で68キロ、となります。
ちなみに、スパゲッティー100グラムのカロリーは、乾麺状態で378キロカロリー、インスタントラーメン100グラムのカロリーは、300~400キロカロリーです。
小麦粉も100グラムあたりのカロリー量はお米と同じ程度ですので、お米や乾麺、小麦粉で30キロ備蓄すると、四人家族で二週間分の食料が確保されることになります。
食料備蓄を考える
大災害の対策として、食料備蓄をする必要があります。
備蓄期間に関しては、一週間という説もあれば、一ヶ月という説もあります。
国や地方自治体は備蓄期間の目安として、1週間としているようです。
もし、首都圏が大災害に襲われた場合、被災人口が桁違いに大量となります、大パニックになる可能性は高いのではないでしょうか。
その場合、本当に災害後1週間で食料の供給は可能となるのでしょうか。
東日本大震災の時、横浜は被災しなかったにも関わらず、スーパーから米やパンが消えました。
そのことを考えると、首都圏が被災した場合は、1週間で食料供給が回復すると期待するのは、楽観的な希望的観測のように思えます。
阪神淡路大震災の場合は、食料の供給は比較的早期に対応されたようですが、1週間程度は混乱があったようです。
東日本大震災の場合は、被災地域が広域に亘ったことにより、復旧に期間を要しています。
自宅が被災した人々だけでなく、自宅が被災しなかった人々も食料に困ったようです。
被災後三週間後でも、満足な食料供給は出来ていなかったようです。
このような事例を考えると、首都圏が被災した場合の食料備蓄1週間という目安は、本当の最低限と考えるべきではないでしょうか。
最低でも2週間分、できれば1ヶ月分の食料備蓄をする必要があるのではないかと思えます。
政府や自治体が推奨している1週間という数字は、甘い数字です。
厳しすぎる実現の難しい数字を出す訳にはいかないのだと推量します。
一ヶ月分備蓄って言える。
無理無理。
マスコミに叩かれる。
1週間にしとこ。
冷徹な科学的数字とは思えません。
政府のメッセージを正直に信用することは出来ません。
政府のメッセージを信用して、
結局、困るのは、被災した国民です。
政府だけでなく、大きな組織のメッセージは、組織の事情により、歪んだものになりがちです。
十分すぎるほど、警戒した方が宜しいかと。
そのように愚考します。