生活用水備蓄に、雨水利用を考えたいと思います。

生活用水の備蓄ですが、水道の復旧には2ヶ月程度の期間がかかると見込む必要があります。

トイレの水だけで、600リットルの水が必要になります。

風呂に水を備蓄するような方法で2~3週間分の備蓄は可能と想定できますが、2か月分は中々難しいように思えます。

そこで、考えたいのが、雨水利用です。

トイレ用の水であれば、もし、近辺に川があれば、川から水を汲むことも考えられますが、その労力を考えると避けたい方法です。

まず、利用できる雨水の量を調べます。

横浜市の年間降水量は平年値で、1680mmです。

これは1㎡あたりで、1.7トンの雨が一年間で降っていることになります。

屋根面積が50㎡であれば、年間85トンの水量になります。

一ヶ月では7トン。

一日では230リットル。

水洗トイレを一回流すと10リットルの水が必要であり、230リットルの水があれば、水洗トイレを23回流せる計算となります。

次に月別の雨量を調べてみると、雨量の最も多い月は9月で230mm、雨量の少ない月は12月で50mm、です。

最も雨量が少ない月である12月でも、屋根面積を50㎡にふる月間雨量は2.5トン。

一日平均では、83リットルになります。

このように、雨水は結構大量に降っていることが分かります。

50㎡の屋根で、平均すると一日当たり230リットル降ってくる雨を活用しない手はないのではないでしょうか。

雨はそんなに都合良くは降ってはくれませんが、大災害が起こった場合には大変貴重になる水が、空から降ってくる訳ですから、利用できるように準備しておくことは大変に重要だと思います。

では、雨水利用の準備として何が必要でしょうか。

雨水は屋根から樋に流れてくる訳ですから、樋を切れば雨水は採取できます。

大事になるのは、雨水を貯める容器です。

一般家庭で、雨水を貯めることが出来る大型の容器といえば、ゴミ用のポリバケツだと思います。

大型のペールであれば100リットル程度の容量はあるようです。

では、そもそもどれだけの容量の容器を準備すれば良いのでしょうか。

仮に毎日雨が降るのであれば、一日分の水を備蓄すれば良い訳です。

横浜市の場合は、1mm以上の雨が降る日は年間100日程度あるらしく、年間100日ということは一週間に二回。

安全を見て、二週間に一回雨が降ると置くと、二週間分の生活用水を備蓄すれば良いことになります。

二週間で必要な容量は、トイレ用の水だけ、しかも一日一回流す想定で200リットル。

しかしそれは本当の最低限であるため、もう少し余裕をみると300リットル。

ごみ用の大型ペール三個用意しておくと、災害時のトイレ用水確保に安心できるのではないでしょうか。