防災というと、食料や水の備蓄が頭に浮かびますが、怪我をしないことも大変重要なことです。
阪神淡路大震災を経験された方々の記録などを読むと、家具の危険性が分かります。
寝室のたんすが倒れて、下敷きになり、身動きが取れなくなったことや、ガラスや陶器の破片で怪我をされたことなど。
震度7とかになると、家具が飛んでくるそうです。
そうなると、家具も凶器ですよね。
怪我をすると非常に困るようです。
室内に飛び散ったガラスの破片を踏んだりして怪我をすると、満足に治療もできないようです。
病院は重症の方の手当で手一杯ですから、軽い怪我人の治療なんかは後回しになるようです。
家で治療しようにも、患部を洗う清潔な水が無かったり、消毒できる薬が見つからなかったり。
災害対策というと、家を倒壊から守るための耐震補強工事や、備蓄に目が向きますが、怪我をしないといった観点も非常に重要だと思います。
怪我をしないためには、第一に家具の倒壊を防ぐことです。
ホームセンターに行くと家具の転倒防止グッズが売られていますが、震度7クラスになると、ああいったグッズは殆ど役に立たないそうです。
L字金具を使って、家具を直接壁面に固定しないと意味はないらしいです。
怪我をしないための第二は、家具から食器が飛び出すことへの対策です。
引き出し式の食器棚の場合は、食器棚を壁に固定すれば良いのですが、観音開きの食器棚の場合は、観音開きの扉にストッパーをつけることが必要なようです。
そして第三は、地震の後、室内を裸足で歩かないこと。
飛び散った食器やグラスがあった場合、それを踏んで怪我をする可能性があります。
大地震の後は気持ちが動転して、冷静さを失いますから、このことはしっかり頭に入れることが必要です。
日本人の室内歩きは裸足や靴下が基本ですから、自分を想像しても、裸足で歩くと思います。
最後に、もし怪我をした場合のために、消毒液や怪我治療薬などは、直ぐに手に取れる場所においておく事が必要ですよね。
傷テープも有効です。様々な大きさの傷テープがありますので、多めに揃えておくと良いのではないでしょうか。
たかが傷テープですが、雑菌の侵入を阻止できます。
途上国では、傷テープ一枚が無いために命を落とす子どもたちがいると聞きます。
捻挫や骨折ということも想定すると、テーピング用のテープなんかもあった方が良いかも。