Wagnerware のスキレットを再生する

Wagnerware のスキレットを購入しました。

 

セカイモンを見ていました。

何とはなしに。

そして、Wagnerware の蓋つきの12inchスキレットを発見しました。

そのスキレットは、錆だらけ、脂汚れが酷い、クロームメッキ仕上げ、と欠点だらけ。

でも、値段は少し控え目。

でも、wagnerware の蓋つきのスキレットは珍しい。

でも、普通の判断力であれば、購入は見送る商品。

でも、その時の金鯖はオカシカッタ。

欠点だらけが魅力に思えた。

値段は低くても、輸入費用は高いので、決して安くはないのに。

 

何とかできるやん。

面白そうや。

で、勢いで、購入をクリック。

 

でも、少し時間外をおいて、暫く後、頭が冷えてくると、

何で、クリックしたんやろ❓

もう遅い。

後悔先にたたず。

 

1ヶ月ほどして、その汚いスキレットは金鯖の手許に届きました。

現物を見ると、錆と汚れだけでなく、クロームメッキの様子がおかしい。

でも、脂汚れがあるので、全体の状態が分からない。

 

まずは、脂汚れを落とすことにします。

脂汚れは、高温で焼き切るのが一番。

炭をおこして、スキレットを焼きます。

炭に空気を送って、炭を真っ赤にし、そこにスキレットをぶちこみます。

みるみる、脂汚れが焼かれ、白くなります。

スキレット全体が白くなると終了です。

 

次に、錆を落とします。

メッキが無い部分は全面錆です。

全面錆状態ですが、錆は深くは無さそうです。表面に留まっているように見えます。

錆を電解で落とします。

その工程は、

① 大きめのプラ容器に水を張ります。

② その水にセキス炭酸ソーダを投入して撹拌。

③ 鉄材に陽極端子をつけて、プラ容器に入れます。

④ スキレットに陰極端子をつけて、プラ容器に入れます。

⑤ バッテリーチャージャーのスイッチオン。

数時間で、錆はすっかり除去されました。

 

これで、脂汚れが落ち、錆も落ちました。

スキレットのコンディションがハッキリと確認できます。

 

良い点は、スキレットの本体のコンディションは想ったよりも良く、割れやヒビといった欠陥はないこと。

錆は多いが、表面にとどまっていること。

 

悪い点は、クロームメッキが、色の濃い部分と薄い部分が斑になり、非常に見苦しいこと。

これは、アカン。

 

このクロームメッキは酷い。

ロームメッキがこのように見苦しい斑になっていることは、全くの想定外です。

100円でヤフオク処分するしかないのか。

落胆しました。

 

で、暫く時間をおいて、金鯖は考えました。

この斑のクロームメッキを、何とか剥がすことはできないのか。

メッキ剥がせば、普通の鋳鉄スキレットになるやん。

 

そこで、ネットで調べました。

メッキを剥がす方法は2つあることが分かりました。

⚫ 塩酸や硫酸を使って剥がす。

⚫ サンドブラストという加工技術を使って剥がす。

 

この2つの方法、個人が出来ることではありません。

実行するとなると、業者を探すことになります。しかも、料金が全く想像出来ません。

 

もう少し詳しく調査しました。

⚫ メッキ屋さんも、サンドブラスト屋さんも、個人の仕事を受ける業者さんはいる。

⚫ メッキ屋さんは、料金が高そう。

 

そこで、サンドブラスト業者さんに問い合わせしました。

業者さんの回答は、「スキレットのクロームメッキを剥がすのは難しく、やってみないと分からない。」というものでした。

料金は比較的リーズナブル。

 

金鯖の選択肢は2つ。

⚫ ここで諦めて、スキレットヤフオクで処分。

⚫ 無駄かもしれないが、サンドブラストでのメッキ剥がしに挑戦してみる。

 

金鯖としては、わざわざアメリカから輸入したスキレットをここで諦めたくないという気持ちです。

かといって、追加でお金を支出するのにも、気が引ける。

どうしよう。

悩むー。

 

で、最終的には、このスキレットを諦めたくないという気持ちが勝ちました。

ということで、サンドブラスト業者さんにメッキ剥がしをお願いしました。

業者さんにスキレットを郵送します。

そして、数日でそのスキレットは戻ってきました。

往復運賃+サンドブラスト加工費を追加支出です。

 

加工が終わったスキレットを見ると、メッキは殆ど剥がれています。

スキレット全面が銀色。

でも、スキレットの表面がザラザラです。

これは、想定外。

サンドブラスト加工は、砂粒を打ち付けて加工する方法ですので、スキレット表面に小さなバリがあるようです。

 

これ、ドウシタラエエンヤロ。

スキレットを磨くしか無さそうです。

サンドペーパーでは、歯が立ちそうにありません。

 

何か、道具はないのか。

 

そういえば、ワイヤーカップブラシでスキレットを磨いている動画を見た覚えがあります。

そうや。ワイヤーカップブラシや。

 

ドリルドライバーにワイヤーカップブラシを装着して、ザラザラスキレットを磨きました。

結果は、大成功。

ツルツルの銀色スキレットになりました。

 

ここまできたら、大丈夫。

普通にシーズニングするだけです。

 

サラダ油を薄く塗って、加熱します。

炭をおこして、少し距離を採ってスキレットを置きます。

30分ほどで、銀色スキレットが、ブラウンに。

いい感じの色です。

鋳鉄スキレット独特の味わいがでてきました。

 

錆び付き、脂汚れ、斑メッキの駄目スキレットが、

キレイな鋳鉄の蓋付きwagnerware スキレットに再生できました。

 

大変でしたが、面白かった。

① スキレットを焼いて脂落とし。

② 電解で錆落とし。

③ サンドブラスト加工でメッキ落とし。

④ ワイヤーカップブラシでバリ落とし。

⑤ シーズニングで仕上げ。

面白くはあるが、お金もかかった。

でも、趣味ですから、商売ではないですから、良しとしましょう。

商売として考えたら、完全な失敗ですが。

 

一時は、処分も考えましたが、

最後には、味のあるスキレットに再生できました。

 

結果、良しということに。

でも、酷い結果もあり得ました。

 

今度、こんな物見つけたらどうしよう。

クリックするかな。

やっぱ、クリックするんやろな。

 

アホは、治らんからな。